装甲悪鬼村正

 一言で表すなら、――これは英雄の物語ではない。関係ないけど自分の携帯電話はauである。


●前回に引き続きニトロプラスのタイトル。ニトロ十周年の記念作品で、その肩書きに恥じない「スラッシュダークADV」。

●魂の宿る超常の鎧「劔冑」。この世界の武者は、それを装甲することで超常の力を得る。主人公・湊斗景明もまた、血のように赤い劔冑「村正」を装甲し、悪行を行なう者を断ち切る。だが同時に善行を行なう者さえも殺していく。それは劔冑の呪い。勢洲右衛門尉村正の――かつて大和全土を地獄に変えた妖甲の戒律「善悪相殺」――。

●敵を殺したら味方も殺すことを強要される「善悪相殺」。憎く思う者を一人斬るならば、愛する者をも一人斬り殺さなくてはならない戒律。よって好感度の高いキャラクターは優先して殺されることになる。恋愛フラグではなく死亡フラグが立つ。

●「誰もがハマる戦慄の暗黒大河ドラマスラッシュダーク!」と掲げているだけはあり、際立った面白さ。ただ誰もがハマるというには、少しばかり人を選ぶシナリオ。万人に好まれる方向性ではない。当然のように濡れ場も薄い。

●剱冑やメカニックは3Dモデルになっていて、その点では『斬魔大聖デモンベイン』の後継。また「剱冑回転目録」なる観賞モードもあり、攻撃力・防御力・速度・運動性、陰義(俗に言う必殺技)などのデータが閲覧可能。

●ニトロ初のワイド画面で、縦書き表示(一部は横書き)のテキスト。これは作品が強く持つ「和」に同調している。エンターテイメント性の高さをストーリーのみに依存することなく、システム面でも盛り上げようとしているのは高評価。

●大作だけにプレイ時間も相当のもの。全選択肢を試した自分の場合、少なくとも七十時間は軽々オーバー。八十時間近かったかもしれない。とりわけ選択肢が多い復讐編(武者戦ならともかく、飛行艦探索のイベントは……)や、故郷探索はまだしも五階層方陣がシビアすぎる魔王編は手間取りがち。助けてライガーさん!

●プレイ時間以外の難点は、ほぼシステム面に終始する。ゲームを起動してからタイトル画面が立ち上がるまでが遅かったり(「善悪相殺」からの演出をカットできないのが原因)。快適にプレイするにはある程度のマシンスペックが必要。しかし十分なスペックがあったとしても、さほど快適とは言えないのがスキップ。超速スキップでも遅い。設定を「未読時でもスキップ」にすれば改善されることから察するに、一文ごとに既読・未読を判断しているせい?


 ――備考。

●創立十周年記念作品だけあって、過去のニトロ作品を知っているユーザーはニヤリとするような箇所も多々。魔王編の夢は、その最たる例。……これはファンサービスと言うより、脚本家の趣味か。『刃鳴散らす』も第四章タイトルが「鬼哭街」だったり、脈絡なく『吸血殲鬼ヴェドゴニア』にシフトしたりとブッ飛んでいたしな……。

●通常版のパッケージ絵は、いざ腰の刀を抜かんと構える暗黒星人。背後には悪鬼(?)の影。対して限定生産版にはパッケージ絵がない。特製の木箱仕様ゆえに。……限定版も通常版も、一見して普通のゲームではないとわかる。タイトルからして『装甲悪鬼村正』ときた。手を出して趣味に合わなかったとしても自業自得か。


 推奨度――S。


装甲悪鬼村正 二〇〇九年一〇月三〇日、喜劇の幕が上がる。
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Author:わたげor火山
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