アトリの空と真鍮の月

 一言で表すなら、アタリの俺(思いつかないからって自慢&シャレ……)である。


●『果てしなく青い、この空の下で…。』の続編。メモリアル版や完全版を除けば九年を経ている。メーカーとしても(四年ほどの活動休止を挟み)TOPCAT名義の作品は八年ぶり。

●前作を想起させるシーン・設定が多く、キャラクターも二人が続投。一人はヒロインにもなっていて、どうやら主人公と結ばれなかった展開の続きであるらしい。……それ、ファンの身にはかなり複雑!

●ヒロインごとの役割は、より徹底されている。前作では「大人に翻弄される子供」の構図が多かったものの、今作では大人と対等以上に張り合える子供が少なくない。むしろ多くの大人こそ役立たずで、だからこそ振り回されてしまう皮肉がある。――力や立場に縛られるヒロインたち。終わりをもたらす主人公との関係により、その運命は変化していく。

●伝奇作品に要求される点を全て満たしている。いい意味で古臭く程々に落ち着いた文体。幾度も書き直され七回目の改変でようやく確定したという物語の深みはさすがの一言。ただ誤脱も目立つため、プレイ前に修正パッチの適用を推奨。テキストやバグの修正だけではなく一部のイベントはアップグレード。またグラフィックも追加される。

●いい意味で古臭いのはシステム面も同様で、必要十分の快適さ。「次の選択肢までジャンプ」機能がないのは残念なところか。初期設定ではテキストの表示形式が縦書きになっていて(変更可能)逆にイベント時は横書きに切り替わる(同じく)。

●全シナリオ共通のテキストも『青空』より増加。されど使い回しゆえ矛盾点が生じてしまっており、テキストとCGにも矛盾点が散見する。CG枚数がさして多くないので対応に限界があるのか。

●各ルート――ヒロインごとに異なる視点や立場、もたらされる情報から、事件の全体像を把握していく仕組みは前作と同様。しかしヒロインの重要な情報も他シナリオであっさり明かされたりするので、二周目以降は展開に意外性がない。総じて白けてしまいがち。謎も多く残る(主人公が受けた呪いなど)。

●伝奇色も強まってはいるものの、少し性質が変わり「ビックリドッキリお化け屋敷」といった感。スケールが大きくなったことで荒唐無稽さも際立つ。終盤の大怪獣バトルもどうかと思う。等身大の怪奇のほうが恐怖は感じる。


 ――備考。

●前作を必要以上に意識しすぎた。絵しか変わっておらず(それにしたって昔風)センスが十年近く昔のまま。変わらぬ魅力はあるにしても、完全な新要素が一つも思い浮かばないというのは……。……あ、山神の獣は好き。他人とは思えなくて。

●今作もクリア時に特典ページのURLが表示されるようになっていて、おまけシステムボイスやオリジナル壁紙などをダウンロード可能。コンテンツの一つに「鷹取兵馬による忘備録」があり、バッドルートの原案が掲載されているのだが……四つとも、おっそろしくひどい。とりわけ不憫なのは眼鏡ヒロインで、そこも前作から変わらない点。不変もいい加減にしてください先生!


 推奨度――B。


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